2013年2月1日金曜日

いつかは今日動かなければ来ない*1


私の絶対的な味方がほしい
なぜなら、私が好んで立つのはいつも少数派だから

2012年8月7日火曜日

平和村について今思うこと



Praktikumを終えて1年近く経つ。
働ける期間が最長1年なので、一緒に働いたメンバーはほぼ皆いなくなった。
村を出てからも、なんだかんだ月に1回以上は足を踏み入れ、その動向を聞いたり、見たりしているけれど・・・

仕方がないと思うけれど、未だに日本からボランティアをしに来る人が多い。
これに甘んじ、ドイツからのボランティアを積極的に入れようとしない村、そして正義が如く、無償での労働をしに日本から来る人、それが肯定される環境に対し、疑問を感じどうも批判的になってしまう。

そう思う最たる所以は、人間<気候の比重で物事を重要視する気運に私があるからだ。
人間が重要でないと思うわけではもちろんなく、極力、気候に影響を与えない範囲で人間は生息活動をすべきだと思うからだ。だから人の命を救うことを使命として活動する団体が、それを全うな理由として、気候保全に向けられる関心が低いことに危機感を覚える。特にそれが慈善事業である故に、気候保全が二の次に考えられるべき問題であると肯定されることに異を唱えたい。

この観点からすると、Praktikumに従事する利点は、日本とは異なるドイツの環境負荷の低い生活と社会に触れることができることであろう。しかし、Praktikumの長くて1年の期間を経て、帰国後の生活が出国前と比較して、環境負荷の少ない暮らしにシフトできなければ、単に見聞を広げ、かつ日本-ドイツ間のフライトで環境負荷を掛けただけで、すべての人間が取り組むべきこの領域には貢献できない。

何を差し置いても感心できないことは、村が目先の一時的な安価な労働力だけを求めていることだ。上記に記した問題点に着眼していれば、もっと積極的にドイツ人やもっと近場の労働力を集めることに重点を置いているであろう。また、日本人やドイツ人とは異なった条件、状況からボランティアに来る、言わばマイノリティーである存在に対して、もっと受け入れ条件を満たすこと、Praktikumの後の将来のことを、平和村に来る子供たちに思うように考えるべきだ。少なくともマジョリティーに対してと同様に捉えていては、ギブ&テイクのテイクの部分に対する努力が少なすぎる。

一度、自らが置かれている環境を見直してほしい。
無償で1年働いた人間の言う言葉を、単に蚊屋の外の人間の言葉としてではなく、重く受け止めてほしい。
村の体制に批判的な人間を排除することは、寄付で運営している組織がすべきことではない。

以上、Praktikum Berichtとして提出しようかなと思います。
とりあえず、第一稿として。


2012年7月1日日曜日

・・・


泣き出したら止まらない・・・何をどこにそんなに溜めていたのでしょう・・・
それは大体わかるけど、解決策がわからない・・・

かなりご無沙汰してしまったけど、前回書いてから、こう自分と向き合って頭の中を整理するような時間が皆無だった。こうして一息ついて、自分のことに頭を集中させる時間なんてなかった。

それと引き換えに得たものも大きいけど、自分が本来やりたいことに全く手がつけられず、バランスの恐ろしく悪い生活を送っていると、こんなことになるのでしょう。。。

私は誰か、自分のことを理解して、肯定してくれる人が欲しいだけなのに、どうしてこんなことになってしまうのでしょう。

あぁ苦しい・・・

2012年2月11日土曜日

2月11日反原発アクションに見る都市論①




本日2月11日は、ドイツ全土で反原発アクションが開催される。
3月11日は地震、津波の犠牲者へ追悼の意を示すため、1ヶ月前倒しとなる今日の方がアクションとしては数が多い。

このサイトで確認すると90以上の街で、“フクシマはどこにでも存在する”、“原子力発電所は今すぐに止めるべき”と掲げるアクションが登録されていることがわかるが、驚くべき事に、ドイツで最も人口の多い、ここ1800万人が暮らすノルトライン=ヴェストファーレン州(NRW州)でのアクションが非常に少ない。他にもおよそ同数のアクションが登録されている州があるが、例えば初の緑の党出身の州首相のいる(フライブルクのある)バーデン・ヴュルテンベルク州(BW州)もそうだが、こちらはNRW州より800万人人口が少ない。また、ラインラント=プファルツ州だって同じくらいだが、ここはBW州の半分以下の人口である。なんらかのアクションはあるけど、単にこのサイトに登録がないとか、街の規模としてはとても小さいところもあるので、一概に簡単に比較はできないけれど、NRW州でのアクションが人口比率からして明らかに少ないことはわかる。

ここNRW州にはケルン、デュッセルドルフ、ドルトムント、エッセンというドイツで人口の多い都市10位に入る街があるが、このいずれの4つの街でもアクションの登録はない。でも何かあるだろうと思い、"各地名 FUKUSHIMA"でググってみた。この入れ方をすると基本的にフライトが検索されて上位にあがってきてしまうが、例えばフランクフルトの場合、やはりでかい空港があるので、そりゃフライトが出てきてしまうが、ちゃんとアクションも引っ張ってきた。これに対し、デュッセルドルフもやはり同じくフライトを引いてくるが、それっぽいものがあると思い、見てみるとなんと去年のものだった。驚愕。やはりこの州から出たくなる。例えばアーヘンやミュンスターというとても素敵な街もあるが、トラムがないので私の理想的に住みたい街ではない。

このNRW州の特徴と言えば、やはり大きな商業都市を複数抱えていることだろう。
だから簡単に言えば、金が好きで私腹を肥やしたい人が、そのうちの一つ、ここデュッセルドルフにも集まるのだ。きれいにばりばりに着飾って買い物に繰り出したい人が来るのだ。もちろんそんな人ばかりではないが、やはり人は何かの理由があってその街に住む理由を決めるものなので、基本的にその街を受け入れることが、気に入ることができなければ、その人はその街に来ないし留まらない。こうしてこの商業都市に集まり、これに飲まれてしまっている人たちが、結果的に無関心とまではもちろん言わないが、他都市に比べて反原発にアクティブではない都市を作っているのだと思う。


私は否が応でも、このマークをそこら中で見るフライブルクがデフォルトなので、その空気が感じられないここデュッセルドルフを上記を理由に、"肌に合わない"と思っているが、実はこれらアクションの分布は、原発がある位置と多いに関係があった。
実は、このNRW州原発がない。そしてベルリン、ブランデンブルク州、ザクセン州、テューリンゲン州、ザクセン=アンハルト州にもなく、これら州での反原発アクションも少ない。逆に、原発が近くにある場所ではアクションは多いので、これは近くにあるから危機意識が高いということがやはり言えるのだろう。

例えば一昨日、サルコジがフランス東部、ドイツと国境を接するアルザス地方フェッセンハイムの原子力発電施設を訪れ、まだ稼働を続けると宣言した。これにばりばり反応するのが、25km圏内に住むフライブルク市民たち。
彼らの意識はもはやこの隣国に向いており、3月11日は、フランスでの反原発アクション、原発密集地帯リヨンからアヴィニヨンまで235kmの距離に「人間の鎖」を作りに行くべく、フライブルクからはシャトルバスが出ます。
アルザスはドイツに隣接するけど、リヨンはジュネーブのちょっと西なので、アルザスに比べて近いわけではないが、ドイツはドイツに住む人に任せて、自分たちは隣国を攻めるといったところなのでしょうか。
非常に行きたいところですが、私は3月11日はオランダと国境を接するドイツNRW州にあるウラン濃縮プラントでのデモに行きます。


色々まだ書きたいことがありますが、とりあえずこの辺で。

2012年1月30日月曜日

もう迷わない



お寿司ブランチ誕生会をした。
完全に日取りをミスったせいで、予想した以上にこじんまりとした会になりましたが、遂行できてよかったです。
前日の晩の赤ワインが抜けず、起き抜けから準備にかかり、そのまま来客一号も到着してしまったので、なんだかわたわたしてしまいましたが。でも相変わらずの私の寿司に自己満足。皆も完食してくれてよろしゅうございました。
***
私には明らかな一本の軸があるけれど、それを確かにするために、あっちに反れそっちに反れ、その軸に完全に重なるまでに時間がかかりました。でももう迷わない。

最近自分の行きたい方向のことを見ていると、やはり面白いくらいに、どうしてもつながるところがある。
それ知るのは相当小気味いいが、相当勉強量が足りていないので、頭がもう一つ欲しいと思い始めてしまう今日この頃。
自分が行きたいところに行くためには、リスクを取って攻めるけれど、それは=ソロ活動の継続という最大のリスクにつながるのが難点。


2012年1月25日水曜日

ヨナタンとマヌエラの話から考える「移動における環境負荷」



ルール地方、オーバーハウゼンに住む私の元に、1通の手紙が届く。差出人はヨナタン。スウェーデン南部、スコーネ地方のルンドに住む学生である。そのヨナタン、手紙には3ヶ月間インターンシップをしに、ロンドンへ行くと書いてある。その行く途中に、私の元に寄ってくれると言うのだ。

日が迫っているのでメールで確認すると、ヨナタンの頭の中の旅程はこうだった。ルンドを出発し、まずベルリンへ、そこから私の住むオーバーハウゼン、共通の友人がいるテュービンゲン、そしてブリュッセル経由でロンドンへ、全行程10日ほどの鉄道の旅。

ヨナタンにはマヌエラという彼女がいる。彼らの微笑ましい関係を目にしたことがある私は訊いてみた。マヌエラはヨナタンがロンドンにいるうちに遊びに来たりする?と。するとヨナタンは言った。しない。どうして?飛行機を使いたくないから。

ここはヨーロッパ、魅力的な都市がたくさんある。飛行機、バス、鉄道を利用し、安価に短時間でアクセスすることが可能だ。もし自分の身近な人、友人がそれらの街に滞在することになれば、それをいいことに観光も兼ねて訪ねに行こうというアイデアが浮かぶ人は多いのではないだろうか。ましてや彼氏彼女。だが、彼らの場合はお互いにそれを諦めた。飛行機を使いたくないという理由で。

彼らの図式はこうだ。飛行機の利用=環境負荷のかかる移動手段の利用。時間を捻出できたヨナタンの場合、鉄道という代替案で移動することができる。マヌエラはそれができない、よって飛行機を利用するわけではなく、スウェーデンで待つということになった。

飛行機の利用、果たしてこれにどれだけの環境負荷がかかっているのだろうか。
日本の運輸において、鉄道と比較した場合、飛行機の二酸化炭素排出量は約6倍、バスの約2倍環境負荷がかかる。また、ヒトの移動による二酸化炭素排出量は、物流と比べて2対3と大きい。自分が移動することは、二酸化炭素を出しているということを、再認識するべきではないだろうか。

ちなみにヨナタン、インターンシップを終え、帰りはフェリーでイギリスからスウェーデンに帰国した。彼のお勧めは景色の楽しめる鉄道だそうだ。欧州滞在者なら彼のようにInterRailパスを、旅行者ならEurailパスを事前に日本で購入し、鉄道の旅をすることができる。

この話がきっかけで、飛行機の環境に対する負荷を知らない人が意外と多いことを知り、ショックを受け、今回記事を書かせて頂くことになった。日本ードイツ間を不必要に飛行機で移動をする人は少ないと思うが、長距離を飛行機で移動し、ドイツに滞在している私たちは、まず自分たちがかけている環境負荷について考える必要があると思う。ちなみに私の理想はシベリア鉄道とフェリーでの日独往復。ロシアビザ手配の必要なくなり、シベリア鉄道が高速化する日が来ることを願う。

(参考:http://eco.jr-central.co.jp/ecoshuccho/)30.11.11



※この文章はドイツ、フライブルクにて活動を行っているグループ"Öko-Freiwillig"が発行する「エコフラ新聞」に寄稿したものです。
新聞自体も載せたいのですが、とりあえずは自分が書いた記事を。

2012年1月6日金曜日

平和村Praktikum回想記② 体験記



2010年10月から2011年9月まで、私が平和村でPraktikumをして見つけた答え

私は平和村で過ごした後、自分がどう転ぶか知りたかった。
人間が生きる上で絶対必要な"医療"の方向に行くか、自分の感性を生かせる、人間の"欲望"の方向に行くか。
後者だった。
ただ欲望に寄り添うのではなく、私はその領域においてやりたいことがある。
私にとって重要性が高いのは、Kinderschutz(子供を救うこと)ではなく、Klimaschutz(気候を保全すること)
だった。だからこれからはその自分がいる領域から、これに貢献したいと思う。

平和村には日本から来るボランティアが、常時10名ほどいる。
この中には平和村がドイツにあるからドイツに来る人と、ドイツに来たくて平和村に来る人がいる。
私は後者。
先述したことに、やはり一番興味があることがわかったけれど、ドイツという国を初めて意識したのは、平和村を通してだった。だからドイツと私を会わせてくれたことを感謝するために、1年無給で働くという意味もあった。そしてその後、ドイツに残るために。
平和村の活動は簡単にできるものでは全くないし、ものすごくインパクトがある。それが実現できるドイツという国に私もとても驚いた。日本人の職員がいるから日本語で情報が簡単に手に入り、少しばかりのドイツ語の学習歴さえあれば、平和村にボランティアに行くのは難しくはない。
だけれどその数は、ドイツ人のPraktikantより常に断然多い。
これは本当におかしいと思う。
日本から平和村に行く人も、それを喜んで受け入れ続ける平和村も。

日本から平和村に行く人に関しては、半分くらいは理解できる。自分もそうであったし、興味を惹き付けられる情報が、十分すぎるほどあり、長期滞在できるビザを手にすることが難しくない。
ただ戦争や地雷、事故、先天性な病気を持つ子供たちを助けたいがために、ドイツまで環境負荷をかけて渡航することは、推奨されるべきことではないと思う。そうした助けが必要な子供たちは、日本やもっと身近な場所にもいる。一時的な労働力として身を投じに来る、または来させるには、もっと近場の労働力が適していると思う。

私はKinderschutzを理由に、それを正当化してKlimaschutzに反することは間違っていると思う。
これはもちろんKinderschutzに限らず、企業戦士ぶって、また自分のエゴが故に、気候に害を与えている人全般を対象に思います。

以上、平和村体験記というより、体験を通して得た所感でした。








※Praktikum: インターンシップの意。学業や職業訓練を受けたあと、またはそれに平行して、無給や少量の賃金で、実習(労働)を行うこと。
※Praktikant: インターンシップをする人。平和村の場合、高校卒業試験を受けたあと、大学に行く前に、社会的見識を広げるために、半年から1年ほどPraktikumをしに来る若者が多いです。
ドイツ国際平和村: https://www.friedensdorf.de/