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2011年11月3日木曜日

美しい紅葉



私は戻ってくることができた。
会いたい人たちがいるところへ。

バスの窓から見えたのは、本当に綺麗な木々の紅葉。
去年の今頃は知らなかった道を、朝の澄んだ空気を、噛み締めて、
誰かに会いに行く。

ただ、そんなことができるのは週末のみ。
平日は理想に反する現実を突きつけられ、ただ、進むのみ。
自分がしてきた決断を後悔したことは一度もないけれど、
怯むこと、ゆれること、多々アリ。
でも今を生きて、通過していかないと、当たり前だけど先に行けない。

葉が雨で落ちてしまう前に、もう一度そこを歩きたい。


2011年8月14日日曜日

Praktikumの終わりに見えてくるもの(4)



送迎会の際、Praktikant全員で一曲歌ったと書いたが、これはPraktikumを始めた頃には考えられないことであった。
当時、2つあるPraktikantが住む宿舎は、完全にドイツ人とそれ以外(ほぼ日本人)と分かれていて、ドイツ人の方の荒れようも酷かったけど(単に若い)、私はその状況から感じる"日本人隔離された感"が本当に嫌だった。その後、国籍を混ぜる案が上から提案され、当時の住人にアンケートを取った結果、「混ぜる」ことになり、半年の短期滞在者と1年など長期滞在者で振り分けられることになった。・・・
今ではほんとうまく混ざっており、非常に色んなことが改善され、よくなったと思う。

こんな日本人だらけの所に来ておいてなんだが、ドイツにいて日本人で集うのも何なので、休みの日に出かけるなら、自然に一人でふらふらすることが常だった(日本にいてもほぼ同じ過ごし方)。それは私の基本形だが、以前は日本人隔離から逃れたかったことが大きかったように思う。冬、極寒だったときは出かけること自体今より少なかったけど、暖かくなってきた3月、別の宿舎に引っ越したことが大きな転機だった。これによってドイツ人のPraktikantと過ごす時間が増え、ナチュラルにドイツにいる感覚に近づいて行けたのだ。それまでのように日本人隔離された感から解き放たれ、それを感じることはなくなったが、平和村自体が大きな隔離であるなと気付いた。

それはさておき、あの状態がずっと続いていたら、例えば昨日のように日本人4人でOLGASROCKに行ったりしなかったかもしれない。そうした変化をものすごく気付く今日この頃。
今日、今回の援助飛行の第一弾、3人の子供がアルメニアに帰国しました。9月2日まで続く長丁場、色んな場面を見れたらいいなと思います。

2011年2月14日月曜日

飛行機を使わずに移動をすること



先月、友達が来てくれた。あらかじめ言っておいたのに、彼は一つ先の駅で降りていた。
夜だから電車・バスの本数がさらに少ないけど、結局予定していたバスに乗り合わせられたので、そんなところもご愛嬌。
先々月来てくれた友達に続き、ともに京都を満喫した2人が連続で来てくれたことに、私はとても嬉しかったのでした。

そんな彼。わたしのいるところが単に目的地なのではなく、実はスウェーデンからロンドンに行く途中。
5日間乗車できるInterRail Passを利用して、彼の住むスコーネからベルリン、ルール工業地帯の私、ドイツ南西部の友達のところから、ブリュッセル経由でロンドンまでを鉄道で行く。
ひとつひとつの移動は最大6時間ほどだけど、これを1週間の旅程に入れるのは移動過多。
私や友達という寄り道先もあるけど、彼がこの方法を選んだのは、何より"飛行機を使いたくないから"。
環境負荷の高い飛行機より、エコロジーな移動手段を利用したい彼の選択です。

ちなみにEco出張を謡っているJR東海によれば、新幹線の座席当たりのCO2排出量は、航空機の10分の1程度。他の鉄道でも、航空機よりはもちろん低い。彼が利用したInterRail Passは、25歳以下のユース料金で169€。ヨーロッパに居住する人が、
居住する国以外で使えるもので、ヨーロッパに居住していない人の場合はEurail Passがそれに当たります。正規料金で個々のチケットを買うよりも破格に安いけど、LCCが横行する空事情では、その直線距離をさらに安く買うことも可能です。

一昔前、私はLCCの味を占め、好んで利用していたし、仕事では東海道を往復し過ぎたほど新幹線に乗っていましたが、
今ではそれに反対します。できる限り、必要最低限に移動は留め、必要ならば極力飛行機を選択するべきではない。
それ自体が環境に悪いことはもちろん、それに伴う衣食住の環境負荷も同時に発生し、何より人間の精神と社会に良くない。極端なことをすると色んな局面が見えてきます。

彼はロンドンで3ヶ月インターンシップをするけど、その間にスウェーデンにいる彼女は一度は会いにくるの?と聞くと、
"飛行機を使いたくないから来ない"と。帰りは同じく鉄道か、船で帰るつもりだそうです。
"時間"があれば、鉄道を使い、または"時間"がなければ、動かない生活をする人が増えてほしいと思います。

写真のお土産にもらった紅茶。とっても香りが良くて美味しい。
ティーバッグに入っている紅茶やハーブティーを好んでいたけど、自分で分量を決めて、葉だけを捨てる気持ちよさに、
ようやく気が付いた。

2011年2月13日日曜日

これだから止められない


先月、友達が私のところに来てくれた時のこと。
夜、彼を駅まで迎えに行くために、最寄りのバス停からバスに乗った。
私は既に上機嫌で、バスの運転手のおじさんに"Guten Abend"と挨拶をする。
すると、"日本人?それとも中国人?"との問いかけがきた。正直に"日本人だよ"と答える。
乗客は私しかなく、そこから始まる夜の愉快なバスの旅。
たかだか20分くらいの道のりだけど、それだけでも色んな話ができる。
私は化粧を少ししかしないので、アジアの中では化粧が濃いめな日本人よりは、韓国人によく見られるということ。
運転手のおじさんの息子さんはゲームが好きで、日本に一度は行ってみたいと思っているとこと。
家族は自分以外アカデミックだけど、自分が楽しめることをすることが大事だと思っていること。
ドイツでは日本人のサッカー選手が活躍しているし、韓国もいいけど、中国は好かないと。
じゃあ私がもし"中国人だよ"と答えたら、どうするつもりだったのと聞くと、
中国人なのか?とバツの悪い顔で動揺されたのがおもしろかった。
おしゃべりは続く。
閉ざされた平和村について。ボランティアで勤務している日本人が他にもたくさんいることや、
約200人のアフガン方面やアンゴラからの子供が生活していることを私は説明する。
おじさんは約10年ほど前に、息子さんや娘さんの幼少期の洋服を、道端に設置されたボックスから寄付してくれたそうだ。
おじさんはいつもこんな風に乗客と話をするらしい。
私は午前中バスに乗ると、ほぼ同じ運転手さんの顔を見るけど、特に話をしたことはない。
ただ私はこんな風に、他人と他人なのに、家族のことまで口を割って話せる出会いが、病み付きになるほど好き。

2011年1月21日金曜日

映画館/ Das Kino



昨日は休みで用事をしがてら外に出たのだが、映画館が目に入り、そういえばナタリー・ポートマン主演の「Black Swan」がその日(1月20日)に公開になったことを思い出した。上映時間を聞くと、18時から毎日3回。あと1時間半くらいだったので、もうちょっと暇をつぶして行くことにする。

何をして暇をつぶすかと言うと、「Black Swan」を上映しているCineStarというシネコンは、巨大ショッピングセンターを中心にレジャー施設も備えている、このOberhausenの新都心(Neue Mitte)と呼ばれるところにある。CineStarをもう少し奥に行くと、10月にお亡くなりになったタコのパウル君がいたSea Lifeがある。なのでそのショッピングセンターをもう少し徘徊して、小腹も適当に膨らし、いざもう一度足を踏み入れる。

事前にもらっていた上映案内によれば、毎週曜日ごとにチケットの値段が異なっている。火曜日が6€と一番安く、次に月曜と水曜が6.70€、この日の木曜日は7€で、金土日は7.50€だった。チケット売り場で一枚くださいと言うと、上か下かと聞かれる。上の方が1€高いらしい。まぁ別に下の値段のつもりだったので下と言い、座席番号が書かれた券をもらう。スクリーンに入って席を探すと、下の席の一番上よりの真ん中だった。真ん中といっても通路が真ん中を貫通しているので、その横。通路が真ん中というのはいかがなものかと思うが、それより私より先に入っている人すべてが上の席だったので、なんだか恥ずかしかった。そのあと女の子2人組が私と同じ列の通路反対側に座ったので、全く一人というわけではなくなったが。

その女の子たちはなんだかやたら長い上と下がフラスコみたいなドリンクと、スナックをもっていた。スクリーンに入る前にちらっとフード・ドリンクの値段を見てみると、エビアンとか500mlサイズのペットボトルで、3.50€以上していた。スーパーで買うなら、ペットボトルのデポジットを入れても1.50€くらいである。映画を見るだけでいい私と違って、他にも結構、映画を見ることと、映画を見ながら飲み食べするものがセットになった人たちがいた。

「Black Swan」は前評判どおり、ナタリー・ポートマンがすごかった。なんだか相当追い込まれて幻想が見えているのだが、アメリカ的な細工でちょっとおもしろいのに、サスペンスかホラーみたいな迫力がすごくて見終わったあともドキドキしてました。見所として、映画をよりパーフェクトなものにしていたロダルテの衣装。デザイナー姉妹のダークで繊細な感じは、この映画にぴったりだと思います。また、ナタリー・ポートマンと婚約したフランス人バレエダンサーとの絡みが、気になって見てしまいました。それにしてもナタリー・ポートマン、ほんとにバレリーナだった・・・



こちらはDüsseldorfのCinemaという映画館。11月に公開になった、ソフィア・コッポラ監督の「Somewhere」を見ました。
ここは単館のミニシアターで、京都で言う京都シネマのような映画館。館内にあるカフェや、スクリーンの深紅の緞帳など、映画館に行くために映画を見るような素敵な映画館です。そんなこと言う人は、ちゃんと映画を見れる人ではないと思いますが、もともとミニシアター系の映画が好き(非現実的な話が好きではない)な私としては、こちらの方がやはり馴染めました。夜遅かったけど、一人で来る女の子もいたし、Düsseldorfの芸術アカデミーっぽい学生、すてきな紳士淑女など、映画を見ることを目的とした人が客層でした。働いている人たちも、私を一、映画を見に来た客として見てくれているように感じ、心地がよかったです。チケットは均一7€(10€だったかも)、席はどこでもどうぞ状態。このゆるい感じがやっぱり好きだなぁ・・・

「Somewhere」は、ソフィア・コッポラ監督なので、絵やキャスト、選曲のセンスがさすがでした。ステファン・ドーフのハリウッド俳優役もよければ、エル・ファニングがなんともキュート!ただ、やっぱりアメリカ人なんだと思ったのが、主人公が両側10車線以上あるような道路を車で飛ばすシーンが幾度もあるところ。率直なところ、私はあれは嫌です。ストーリーに必要なのだろうけど、あの発想が出るアメリカというところが、車に頼らない生活をしたい私としては受け付けられません。パリに住むようになって、カリフォルニアを懐古して作った作品だそう。納得。


これはこの映画館がある通り。旧市街地のSchneider-Wibbel-Gasseという細い通りにあります。クリスマスの時期で寒いけどとてもきれいでした。時期は過ぎましたが、その時の写真をついでに少し。


Pempelfort地区のNordstraßeのクリスマスマーケット。手前の車2台はベンツのタクシーです。


旧市街地の入り口、Heinrich-Heine-Platzのクリスマスマーケット。年明けてから暖かくなりましたが、
この時は本当に寒かったので、特に見て回る気も起きず、砂糖を絡めたアーモンドだけ買って摘んでました。



2010年10月20日水曜日

Tipps 1


“エディン持ってない?”
と同僚に聞かれて意味がわからず、それは何なのか問うと、
“太いペン”
とのこと。

それなら持っているわと差し出し、使用後に返してもらって初めて気づく。

日本で言う“マッキー”と同じではないか。

偶然なのか、なんなのか、所変わっても油性の太いマジックは固有名詞で呼ばれるらしい。


2010年10月18日月曜日

パウル君詣で


とりあえず、彼に会っておかねばと、最初の休みの日に行ってきました。
ワールドカップの時に占い師として活躍した、タコのパウル君を見に!



これは奥の方にいるのでわかりにくいのですが・・・



しばらくすると動きがあり、いい感じにタコだと主張してくれました。
小柄?でかわいかったです。

パウル君が住んでいるのは、“SEA LIFE”という、
世界各地に水族館などのレジャー施設を展開する、チェーンの水族館である。
彼のおかげで入場まですごく並ぶこともあるようだけど、
平日の午前中だったせいか、待ち時間なしで入ることができました。
水族館自体、ものすごく久しぶりだけど、
何か違和感を感じながら序盤のコーナーを見ていると、あることに気づく。

なんだか生簀のようなのだ。
入っている魚も食べられそうな魚に見えたり、
水槽が天井まで達してなく、上から覗けるので、
どうもそんな考えが浮かんでしまった。

でもそんなゾーンを過ぎた頃、やたら賑やかなコーナーがあり、
国旗が散っているので人々の隙間から覗いてみると、いました。
タコの寿命は3年ほどらしいので、今2歳半くらいの姿を拝めてよかったです。

目当てのパウル君人形も買い、とりあえず満足はしたものの、
15.9€も入場料を払ったわりには、大きな見所もなく(海遊館のジンベエザメのような・・)
順路をどこか飛ばしたんじゃないかと思ったほど、
私としては対価を見いだせませんでした。
※ただ私は水族館の相場も知らず、海の仲間たちにも疎いので人の見方に寄ります。

パウル君だけでは色気がないので、
他の魚たちも少しどうぞ。



むしろこの球体の水槽がよかった・・



あとはカワウソがかわいかったな・・・


2010年10月16日土曜日

丘を登る


私が実際住んでいるのはOberhausen: オーバーハウゼンの北西部で、
北には平和村の本部があるDinslaken、西にはルール工業地帯の中心都市の一つであるDuisburgがある。
バスで5つ中央駅の方へ行くと、Schmachtendorfという小さな町がある。
そこで一通り生活に必要なものは買えるので、たまに行ったりする。
先日、買いたいものがそこになかったので、さらに先のSterkradeというOberhausenの3大中心地の一つまで行こうとした。が、初の自転車での試みのせいか、道を誤り、Dinslakenの方へ出てしまった。

だいたいの私の長い前置きに慣れた人は、この間におそらく結末を推測したと思う。

丘を見つけたのだ。




マウンテンバイクでもすべりそうな砂利の坂道だったので、降りてしばらく上を目指して進む。
この小高い丘からは、結構遠くの方まで見渡すことができた。
私のタイミングがいいのか、割と自転車に乗るのが夕暮れ時だからのか、夕日もばっちり。
それと同時に、ここがやっぱり工業地帯なんだと、確認できた。

帰って調べてみると、この丘は"Hühnerheide"という、原野でした。


生い茂る木々の間に丘につながる道を見つけた時、帰り道が真っ暗になる可能性も考えながら、
どうしても足がそちらへ進んでしまった。
私としては、もうこの一人遊びを辞めたいのです。
誰か止めてくれる人はいないのでしょうか。


2010年10月13日水曜日

秋晴れの、静かな日曜日


平和村の外へ出ると、ここでの生活はまるでのどかな田舎暮らしをしているようだ。

田舎というのはちょっと言い過ぎで、郊外と言ったほうが適切なことに気づいた。
日曜日、当たり前にほぼすべての店が閉まってしまうドイツの日常に、久しぶりに入る。
ひとつひとつのことを、体中で噛み締めながら、気の向くままに自転車をこぐ。


馬に挨拶をし、


野うさぎたちには白いしっぽを見せられながら逃げられる。


そしてこんな風に自己満足。


こんなに天気のいい日には、車でもバイクでも自転車でも、ドイツの正しく整備された道を飛ばすには最適で、
老若男女(実際見たのは“老”が多かったが)問わず、気持ちよさそうに秋晴れの日を楽しんでいる。


2010年10月6日水曜日

Oberhausen, Deutschland


ドイツに着いて早一週間。
仕事に生活に、まだ頭の中が落ち着かないけど、一番私をそわそわさせるのはこの住んでいる“まち”である。
インターンとして働き始めた平和村については10年前から知っている。でもこの団体が組織された“まち”に関しては、ドイツ地図上の位置、有名なショートフィルムフェスティバルがあること、ワールドカップで見事に予想を的中させた、タコのパウル君が住んでいることくらいしか、知らなかったのである。
自分が地図上どこにいるのか、どんな“まち”に住んでいるのか、それをまず把握しないと私は落ち着くことができない。
ここに無事到着した時点で、あの動き過ぎた時代と別れるつもりだったのに、この性分がまだ私を反射的に動き回らせる。
と、言うことで、ここオーバーハウゼンやこの地方について、地を固めていきながら、平和村の話もして行けたらなと思います。どうぞよろしくお願いします。