2010年7月27日火曜日

Malmö: 散策


この日もJはMalmöで授業。Lundのまちなかにあるfalafel屋さんで、昼食がてらfalafelを買い、食べながら急いで駅を目指し電車に飛び乗った。Lundも多からず移民が暮らす街で、それもあってかfalafelは安価でおいしかった。そのボリュームにお腹を膨らませてMalmö到着。今回はJの授業には付いていかず、Sと私で街を散策してみることにした。

大学とは反対の、駅から真っ直ぐ中心部に進むと、大きな市庁舎前広場があった。そこに特設されているスケートリンク。果たして市民用なのか、何かイベントがあったのか、誰も滑っている人はいないけど、ミラーボールがクレーンで吊るされていた。Lundと違って街も大きいので建物の高さが倍くらい違う。小ぶりでかわいいのはLundだけど、MalmöはSkåneの中心として栄える素敵な都市の香りがする。


市庁舎も立派で赤いレンガの壁面や装飾が素敵なのだけど、その横の薬局がまさにつぼだった(写真)。なんて歴史の感じられる気品溢れる店内なのでしょう。2階には見渡す限り、当時使われていただろう薬品瓶が綺麗に並べられ、天井や照明など見れば見る程ため息が出る。ドラッグストア優位な日本からすると、薬局の、それも建物・店内に感動する考えられない。まさに歴史と文化の違い。その他も建物の入り口や抜け口など、道路に面する面に粋な装飾が多かった。


ちなみにこれが薬局の外観。現在の暮らしの中で、こうした古い文化財が現役で使われていることがほんとに心地よかった。ぐるっと街を回っていると、Jが言っていた日本食を扱うお店にノボリで気がついた。新しそうな店内は食品や雑貨が扱われていて、赤ちゃんがハイハイしていた。そのお母さんで超黒髪クールビューティーなオーナーさんと少し話をした。学生時代フィンランドに留学して以来、10年ほど北欧在住らしい。北海道出身の人で、話の中で特に印象的に残ったのが「死ぬまでに京都の桜が見たい」と言われたことだった。この人もそうだけど、こちらに長く住む日本人ほど、皆、口を揃えたように「日本が一番いいよ」と言う。そんなことを言われても、私の歪んだ精神からすると、そう言える立場に私も早くなりたいと思う気持ちが、大きくなるだけである。


市庁舎前のcafeでfikaをした。メニューが描かれたボート、甘いものが入った瓶など、陳列がかわいく、wifi環境もあって、長くいるにも居心地がよさそうな店だった。授業後のJと落ち合って一緒に帰る。駅構内に展示された写真パネルに、大股開きで日焼けをするおばさんを見つけた。あれはどうかと皆で突っ込みつつも、それを駅という公共機関に展示してしまうスウェーデンの感覚に、私は目を輝かせた。

(26. Feb. 2009)

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